※フレットバインディングと言うのは、ギブソンギター等に見られるフレットの延長のようになっているバインディング
※オーバーバインディングは、画像のようにフレットがバインディングの上に乗ってる一般的な状態
当然ですが、フレットバインディングでリフレットしたいと言う人は今までいない。
フレットバインディングと言ってもフレットとバインディングが一体になっている訳では無いので、時間が経ってバインディングが痩せてくればフレットとの間に隙間や段差が出来ます。
特に1弦側は、弾き方によってはその隙間に弦が当たった場合、パチパチ音がしたり、弦が挟まって演奏不可能になります。
今思い出して、同じ画像をもう一回貼り付けてますけど、こちらのオーナーにリフレットをすんごい褒められちゃった。
頻繁に褒めて頂く事はあるのですが、もういいから。って言うほど、今まで出したどこよりもいいし、SNSでもみんな褒めてるって。
私、そんなの目撃した事ないので、かなりお世辞が入っていますが、それにしても褒められるって言うのは嬉しくて、人を幸せにしますな~。
うちのお客さんは、ホントにいい人ばかりで助かります。
長年やってきましたが物理的に無理な場合は除いて、完全拒否した人は一人。
レストランでもどこでも、どちらが上では無く、対等と言う事をわきまえている大人がうちのお客様。
この一人は酷かった、なんだかんだ言って、最後にやっておけと置いて行こうとしたので、ギターをドアの外に出しても帰ろうとするから、「落とし物で綾警に持って行くから、取りに行って下さ~い!」と、叫びましたら戻って来て「な、なんでそんなことするんだ!」と言って、幸いそれきりです。
このピックガードを貼り付けると言う作業は単純ですが、とても難しくもあります。
一旦貼ってしまったら簡単に貼り直しは出来ないので、貼る位置を決めたらポイントに印を付けたり、貼り方のシミュレーションをしてみたり、1発で決めなければなりません。
ちょっとずれて気に食わない場合は、なんとか剥がしてまた最初からやり直しです。
貼ってあるシールで分かるように、中国製のギターですから幾分材料の質も落ちますので、折れ方にも脆さが表れたりします。
木目に沿わず、お菓子を折ったような折れ方をしています。
そうは言っても、色もきれいで、音だって悪いわけではありません。
気に入って買ったギター、まだ新しいんですから、出来るだけきれいに修理します。
修理が完了したら強度も十分、また以前と変わらず使い続けます。
ネック折れの修理後、「ネックハンガーに掛けても大丈夫ですか?」と質問される事がよくありますが、勿論問題ありません。
以前と同じ使い方をして下さい。
気を付けるのは、アクシデント、ぶつけたり、倒したり、踏んじゃったりしないよう気を付けて下さい。
ネック折れ修理は、修理者によって区々ですので、初めて当サイトにお越しの方に多少説明いたします。
簡単に申しますと、補強が無くても折れない接着をします。
なぜ補強が要らないか、タイトボンド等補強が必要な接着剤ではなく、ネック折れ修理に耐える接着剤を使います。
補強をする作業が無く、さらに塗装がなければ、コストが抑えられます。
補強のあるネックで再度アクシデントに見舞われた場合、折れ方が複雑になったり、修理しにくい部分で折れないようにする為。
折れた所同士であれば1番密着できている為、削り取って別の材を足さない為。
等々。
過去の記事にも同じようで異なるような修理がありますので、いろいろ見て頂ければ幸いです。
突然このサイトを見た方は、なぜネックを外しているのかわからないと思いますので、説明いたします。
簡単に申しますと、ネックの角度が狂ってしまい、調整仕切れないくらい弦高が高くなってしまった為です。
ネックが反ったり、おかしくなったらアイロン(ネックヒーター)で直せるではないか、とお思いの方も多いと思いますが、アイロンの場合は、かなり不確実ですので当方では、すすんではお勧めいたしません。
角度が狂った(歪んだ)分量(所)を熱と力で戻しているだけで、根本的な修理ではなく、簡易的な修理(応急的、場つなぎ的)と言えます。
暖めてまた冷まして固定する事は、貼ってあった粘着テープを貼り直した場合と全く同じではないですが似ている事がひとつと、歪んだボディは、ほぼそのままですので、ネックだけ元の位置に戻しても、また収まりの良いところへ戻ってしまう事は想像出来ます。
ですので、ヒールを削ってボディに合わせてやる必要があるのです。
ですが、以前にどこかに書きましたが、アイロンが全てダメな訳でなく、メーカーによっては有効なものもありますし、納期やコストも抑えられます。
逆に、リセットしても日頃の管理の仕方では、再度角度が狂ってしまう可能性もあります。
私が初めてアイロンでネックを修理しようとしてから30年位経ちまして、現在までいろいろと試行錯誤があり、現在でもアイロンを使う事はあります。
アイロンの使い方は相当上手いのではないかと自負しておりますが、経験上お勧めしないと言う事でございます。
年末にアメブロの方で最近は、こんな方法でネックを外しています、という事を書いてみたのですが、まだ以前の方法で外している画像が残っていますので、携わったギターは出来るだけ紹介したいと思っています。
アメブロの記事
勿論、カッコ良さだけではなくサウンド面でも、低過ぎず、高過ぎないサドルがベストだと考えています。
リフレットはしなくとも状態は悪くない場合、リフレットするか否かは区々と書きましたが、1番多い理由は、近い将来リフレットするのであれば通常のリフレットより、この際リフレットしてしまえば割安だから、です。
(状態の善し悪しの程度は、説明いたします。)