2021年07月

締め直す。 / Ovation 1867-1

Voノブがグラグラなので、動かない様に中を締め直さなければなりません。

 

Voの軸の元のナットを締められるようプリアンプの箱を開けるのに、ネジ類を何個も取らなければなりません。

 

 

これは、Ovation の OP24 と言うOvationの中で1番好きなプリアンプ。

この頃までは、手ハンダなのが画像からもわかると思いますが、そのせいなのか、思い出も加味してなのかはわかりませんが、このモデルまでは音が好きです。

 

プリアンプの修理は簡単な事ならまだ何とかなるのですが、うちではどうにもならないものは多く、更に代理店でも無理な場合があります。

ごめんなさいね。

 

 

 


 

このギターは、フレットを1本増して、リフレットします。

ストラトキャスターのフレットを増やす人がいらっしゃいますが、そんな面倒な事はうちでは出来ません。

ですが、これくらいなら何とかやれます。

 

今回のブログのタイトルはこっちかなとも思いますが、ストラトのフレットを増やしたい人が見たら申し訳ないので、出来るだけ消極的に書いています。

「ならブログにしなきゃ良いのに。」と言われますが、「今週もおなじだな~。」と思い思いやってますので、なんか他の画像があれば使ってみたくなるのです。

御免。

 


 


 


 


 

 

ネックリセット / Martin OOO-18


 

 

現在修理進行中のギターで、Martin のDSTGと言うモデルがあるのですが、それのネックを抜く必要がありまして、私はまた新しいタイプのマーチン式ジョイントに出会いました。

そんなに突拍子もない感じでは無く、「あれ?」と言う感じ。

いずれまた、ブログで見て頂く機会があると思います。

 

←こちらは大定番のOOO-18でございます。

ネックの角度直して、指板修正(リフレット)します。

 

 

 


指板修正後の弦高は、ネックリセット直後の弦高より多少高くなりがちですので、サドルが低くなり過ぎない様に、かと言って出過ぎないように、計算しなければなりませんが、数値的に測れないので難しいのです。


指板修正しましたので、フレットも新しくなります。

 


新しい第1フレットに合わせたナットを作ります。

 

 


 


 

このヒール部分の接着は、あまり重要ではありません。

ヒール下にある、蟻組(ダブテールジョイント)の精度が大事です。

きつ過ぎては奥までしっかり収まりませんし、緩くて接着だけに頼ったジョイントでは、いずれヒールが浮いてしまいます。

奥までしっかり収まって、テンションが掛かってもヒールが浮かない様に調整します。

 

 

 

フレット交換 / Ovation 1681-8

Before

 

After

お店の人に「もう交換しないとダメですね。」等と言われても鵜呑みはしないで下いね。

お店の人も商売ですから、いろいろ言いますが、決めるのはご自身で。

交換理由も時期も、それぞれ違って良いのです。

・演奏上不具合があるから・見た目が嫌だから・もっと弾き易くなるかも…・まだ交換しない、いろいろでいいんです。

 

 


 


 


 

ギターの関わり方も演奏スタイルもみんな違うのですから、正解は無いのです。

私個人としては、「これ、よく弾いてるな!」や「なんで交換する(直す)の?」といろいろ感じますが、聞いてみれば「なるほど。」

その人のスタイルがあります。

 

強度や演奏性に問題が生じる可能性がある場合は、伝えますのでご検討下さい。

 

 

ブリッジプレート補修 ブリッジ交換 / Gibson LG-O

経年劣化でブリッジは歪んで、ビス止め部分は折れてしまっています。

作り直したブリッジを貼り直す際には、塗装を剥がして木地を出します。

ギブソンの60年代のプラスティックブリッジは、4か所ビスで止まっているだけ。

ブリッジの裏側、ブリッジプレート。

通常はメイプルやローズ等を使いますが、これはスプルースか何か。

ブリッジプレートの穴は削れているだけでなく、裂けてしまっています。

 

 


 

 

 

 

ビス止め部分は真ん中に2ヶ所と弦の穴の両端に1ヶ所ずつ、計4か所。

 

ビス穴も弦通しの穴と同じように塞ぎます。

ブリッジは、似た雰囲気になるようにエボニーで作り直します。

 


ローズで交換する際は、その年代のローズブリッジの雰囲気になるように。


エボニーで作り直す際は、プラスティックブリッジの雰囲気に。


オクターブも図り直します。

サドル位置は、ほぼ同じ位置でした。


通常のサドルであれば後からサドルの位置を決められますが、アジャスタブルブリッジの場合は、いろいろ難しくなります。

 


 

 

 

良い雰囲気です。

 

ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson Les Paul


 


 


 

最近またそういった事を続けて聞きましたので、ギブソンの名誉の為に言ってみます。

私が声高に言う必要は無いのですが・・・

ギブソンが折れやすいのでは無いのです! ギブソンを持っている人が圧倒的に多いのです!

そりゃフェンダーもギブソン同様に持っている人が多いから、「ギブソンは折れる」につながってしまうのかと思いますが。

折れないフェンダーがすごいのです!

ギブソンはこのネックでなければGibsonでは無くなってしまうので、これでいいんです。

ヘッドもネックジョイントも角度を付けなきゃならないんだから。

 


 


 


 

マホガニーが脆いなんて言ってる人もいるようですが・・・

そうでなくって、ギブソンを持ってる人がいっぱいいるんです。

 

当方のネック折れの接着方法は、私が昔お世話になった工房で勉強させてもらったやり方なのですが、聞いた話では、預かったギブソンのネック折れ修理は保険で支払うので、写真を撮ってくれと言われ、その時すでに接着済で、保険用の写真の為に再度折る事になったそうなのですが、それが何やっても中々折れてくれず、苦労したと聞きました。

そんなに簡単には折れないものなのだと思ったのと同時に、折れる時は呆気なく折れるのだ、と認識。

大事な楽器、何にしろ倒さない様に気を付けましょう!