セルバインディングは、経年劣化で縮んでしまうので、接着の弱いバインディングはボディのくびれ部分が引っ張られて剥がれてしまいます。
そのまま圧着できれば頑張って貼り付けます。
短くなっていますのでそのままでは無理な場合は、ヒール下まで剥がして、詰めて貼り直します。
各メーカーいろいろあると思いますが、マーチンはこのバインディングも悩みどころではないでしょうか。
しかし至る所までガッチリ作られてしまいますと修理屋としては、やり難いギターになってしまうかと思ったりします。
塗装修正ありプランで仕上げます。
その後、リフレットします。
塗装修正する場合、色が剥げた部分をピンポイントに修正して、その後に修理箇所周りまで少しだけ色を濃く付けて馴染ませるのですが、修理箇所が濃くなってしまうのは個人的にあまり好きでは無いので割れ跡等も多少見えても出来るだけ薄くと心掛けてます。
割れを隠すためにその周辺を濃く塗装するリクエストがあればそれもありですが、おまかせ頂ければ私が最良と思う感じでやらせていただきます。
ナチュラルや色味が明るいシースルー等は、割れ跡が見えてしまっても出来る限り色は付ない方が正解ではないでしょうか。
出来るだけきれいに仕上げる為に塗装修正するプランがありますが、”とことん”出来る限りきれいに仕上げるのであればネック全体を一旦剥がして塗り直すしかないでしょう。
但し、時間もお金も掛けてトコトンやったとして、理想通りになるかはやってみなければ分かりません。
折れてしまったのだから、元には戻らないのです。
あくまで、折れて、修理したものなのです。
ストーリーは、ずっと続いて行くんだぜ!
リフレットしました。
プレーントップで色合いも、カッコいいレスポールです!
1983年はMartin社創業150周年。そして自分の生まれ年でもあります。生まれ年のニッパチが欲しくてしばらく探してたのですが、80年代は生産本数も少なく、特に1983年はメモリアルイヤーということもあってレギュラーライン(スタンダードシリーズ)の個体が中々市場に出てきませんでした。2年ほどかけてやっとネットオークションで見つけて手に入れることができて「これは一生ものだー!」、、と思っていたのですが、どうしてもしっくり来なくて実はこの後早々に売ってしまいました(^^;;
結局のところ製造年は関係なく、弾き易くて自分好みの音を奏でるギターが一番!だと教えてくれたギターでした。とは言いつつ生まれ年のMartinを見つけるとつい欲しくなってしまいます。次は生まれ年の「自分好みの」Martinを買いたいなと思います。
今回も読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
フレットの減りは、ローフレット側がより大きく削れている事が多く、減りが大きいロー側のみ交換をご希望の方もおられます。
そうすれば交換本数は少なく、料金も通常のリフレットよりも安くはなるのですが、本数や作業内容を比較すると割高になると思います。
全フレット交換の6.5~7割くらいの料金ですが、その他にもリフレットの際のご要望には出来る限り対応していますので、その際にはお伝えください。
(このギターは通常のリフレット。)
リフレットの際に、指板は現状維持したい、ナットは交換したくない、等々。
部分交換の場合や指板の修正をしない場合では、指板の状態によっては新しく打ったフレットを沢山削って調整しなくてはならない状況が考えられたり、部分交換の場合には新しいフレットと古いフレットの差に違和感を感じる事もあります。
そのような不都合があるか否かよく見て、ご検討頂きます。
個人的には演奏中、大分違和感があるなと感じた例があります。→ フレット部分交換