2024年07月

ネック折れ(塗装修正無し) / Les Paul model

 

Gibsonのロゴが見えますが、ロッドナットの形状やロッドカバー等を見ますと「おや?」となります。

いつもの最後の全体画像を見てもらいますと、カッコ好い雰囲気のレスポールなのです。

 

 

カッコよかったので、デカールも取り変えちゃったんでしょうね。

コピー品は流通させてはダメですが、個人的に楽しむなら面白いんじゃないでしょうか。

近頃は詳しい人が多くなりましたが、詳しくない人はこれ位カッコよいとホントに間違えちゃう人が居るかもしれないですからね。

 

あからさまなヤツなら間違いがなく良いのかなと思います。

このギターにFenderのロゴとか、私の車は中古で買った20年位乗ってるサンバーと言う軽ワゴンですが、これを改造してワーゲンのタイプ2にしているやつとか「ワーゲンそんなに小さくないでしょ!」みたいな。

昔見た、所さんの見た目がポルシェのスバル360だったと記憶しておりますが、遠くに置いてあるポルシェが近づいて見てもちっこいいまま。

そういうふざけ方が好いですね。

 


 


 

ネック折れ修理は、塗装修正ありの場合と、塗装修正なしの場合があります。

ネック折れ修理のブログ、特に「塗装修正無し」の場合は仕上がり具合が区々な為、出来るだけ多くアップしてあり、今後も意識してアップしていくと思います。

いつも代わり映え無く、最近は書く内容も薄くなっていますが、ご了承くださいませ。

 

 

 

ネック折れ修理(塗装修正あり) / Gibson LP Custom


 


 

ネック折れ修理、今回は塗装修正して出来るだけきれいに仕上げます。

出来るだけきれいに仕上げますが、新品のようにピカピカになってはカッコ悪いので、それなりになるように頑張ります。

 


 


 

ビカビカな仕上がりにならない様にしておりますが、それなりの印象に見て取っていただけたら、幸いでございます。

画像等ではいろいろと見極めるのは難しいと思いますが、過去の修理実績のページもご覧いただいて参考になれば幸いです。

他にもいろいろなサイトも見て吟味してください。

 

 

気が付けば当方のブログも大分ボリュームが出てきました。

以前の暇があった頃は今より、いろいろ書いております。

ネック折れに関しては補強無しで修理出来る理由等、現在より一所懸命書いております。

私も覚えていないブログが沢山ありますが、当方のサイトにご興味を持たれましたら古いブログも見て頂ければ幸いでございます。

フレット交換 / Martin 00-18(50’s)


スタッフの山口です。

前回の続きでMartin 00-18の修理、今回はネックリセット後のフレット交換です。


フレットを抜いて指板修正をします。指板のRが崩れている場合もありますが、修正できる範囲でRの調整も行います。


指板修正後はドレメルやミニノコ、フレットソーなどを使い、溝をきれいに整えます。


いざフレット打ちです。


軽量の玄能を使って一本ずつ丁寧に打っていきます。専用工具のフレットプレスもありますが、やはりこの古典的なフレット打ちが一番しっかりと見守りながらできる気がします。


フレットのエッジカットの後はサイドを整えます。まずは荒目に落としちゃいます。


指板サイドをピシッときれいに仕上げるためにはここ重要ですね!


後はいつも通りすり合わせと磨き。


今回ナットは調整だけでいい感じですのでナットはそのまま。基本的には新調しますが象牙などリプレイスメントできないものはなるべく残してあげたいのです。


サドル低めをご希望でしたのでこんな感じ。サドルのでしろは好みが別れるかもですが、あまり背が高すぎるのは格好良くありません。特にロングサドル。


弦高はかなり低くできるようになりました。


ネックの塗装も自然な感じに仕上がっています。

そろそろ自分のギターもフレット交換するべきか、、というほど自宅のギターのフレットがすり減ってきました。ナットはかなり前から溝が深くなっちゃって、カポなしだとビリつきます。しょっちゅうぶつけるからボディもネックも傷だらけだし、ネックのラッカーはベタついて擦り落としちゃってます。

恐らく共感する同業者さんも多いと思いますが、お客様のギターは一生懸命できるけど、自分のギターのメンテは何故かかなり適当。仕事としてご依頼いただいたからには持ち主に喜んでもらいたい!と思って頑張れるけど、自分のギターは自分さえ気にしなければそれでOKという感じになっちゃってどうも頑張る気になれません。

「人のためならがんばれるけど、自分のためにはがんばれない。人間そんなもんだよなぁ」と悟りながら、渋々自分のギターの錆びた弦を交換した今日でございます。

今回も最後までありがとうございました。

 

 

指板貼り直し&ネックリセット / Martin 00-18 (50s)


スタッフの山口です。

今回は僕の大好きな50年代Martin、、の中でも特に大好きな00−18の修理です。


元々ネックリセットの依頼で工房にやってきましたが、見積もりの際に指板がフカフカして浮いていることが判明。写真では分かりづらいでしょうか。


分かりますかね。

どうせネックを外すなら指板も剥がして修理してあげたほうが好都合。手間も色々と省けますので依頼主と相談し指板を貼り直すことになりました。


こういう隙間はサウンドにも影響しますが何より見た目が良くありません。たまに隙間から0.2mm程の謎の小虫が出てきたりします。

「君、その中に何年いたんだい?」と聞いてしまいます。


指板を剥がす前に一部のフレットを抜いてダボを打ちます。指板を戻す際に極力元通りの位置で貼り合わせてあげたいのです。


ネックアイロンやハロゲンライトで指板とネックの接着面を温めます。ナイフを少しずつ入れて、また温めての繰り返し。

この時逆目にナイフを入れてしまうとグズグズになってしまうので要注意です。


かなり順調に、綺麗に剥がせたのではないでしょうか。


露出したネックポケットも温めてネックも外します。指板貼り直しとネックリセットを同時に行う大きなメリットがここですね!


ナットが残って珍しい光景だったので記念撮影。


いわゆるTバーロッドと言われるタイプです。Tバーロッドは質量と強度、サウンド面でバランスが取れたロッドだと思います。スクエアロッドや新しいアジャストロッドは若干重たく、戦前戦中のエボニーロッドは軽いです。

しっかりとネックに密着させて一晩おきます。


ネックと指板の接地面を整えます。指板が薄い時はここで指板の厚みを足してあげることもしばしば。


ガチガチに接着。念の為、このまましばらく寝かせておきましょう。


 

次回はネックの塗装修正〜リフレットを見ていただきます。

オールドの00−18、コイツの修理はかれこれ10本以上やらせてもらってますが、なにしろどれもハズレ個体のないナイスギター。あくまでも個人の感想ですが、OOサイズがマホガニーサイドバックと一番相性が良いのではないか、と考えています。00サイズまではローズウッドではなくマホガニーサイドバックが多いのはMartin社がそれを大昔から知っているからなのではないでしょうか。

今僕が一番欲しいギターです。

予算が我が家の大蔵省(古い表現 笑)から出る望みは薄いです(/ _ ; )。

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。