本年も宜しくお願い致します。
スタッフの山口です。新年一発目は12弦ギターのネックリセット&フレット交換というヘビーな修理です。
弦高は高いですが、
サドルはもう下がりません。
ネックリセット屋の出番です♪
あと今回はボトム割れのトリプルコンボです。
珍しいメーカーの場合はダブテイルジョイントかどうかをネットで調べたりします。そうするとネックリセットしている人がブログを書いていたりします。
それが皆川氏が過去に書いたブログだったりします。笑
今回も過去の皆川ギター工房のブログ通りに進めます。
ダブテイルジョイントを温めてネックを抜きますが今回はヒール脇のサイド板が割れてしまいました。
やたら弱いな、と思ったのとボトム割れが気になったので中を調べたらネックブロックとバックが接着されておらず隙間が空いていることに気づきました。
エンドブロックも案の定、浮いていました。
これでは十分な強度が得られない気がします。
サイド割れを直してネック角度を修正します。
写真じゃ分かりづらいですが、ネックブロックがスプルースです。これもあまり強度が足りなくなりそうです。
ネックがついたらリフレットに移ります。
先週も登場しましたが、便利だけど使いこなすのが難しいやつです。
フレット交換は技量が試される修理だと思います。
個人的にはこのフレットサイドの処理が一番気合いが入ります。
ここがガタガタだと師匠のOKはもらえません。
フレットが新しくなると気持ちいいです。
今回は0フレットがあるので12弦ギター修理の難関、ナット交換はしなくてOK。
指板もフレットもネック角度も改善し、良い面構えです。
0フレットは1フレットより高さも幅もあるものにします。
サドルに余裕も出て、弦高も下がりました。
フレット交換はやるたびに腕が上がる感覚があるので、毎回気合いを入れてそれを実感できるように頑張っています。
好きな方には生唾ものの良いギターですが、、どうしても細かい部分を見ると惜しい、という作りでした。でもこの「惜しい」が個性のあるグッドサウンドを生み出してたりするので、ギターのそういうところが面白いよなぁ、 と思います。
今年も皆川ギター工房をどうぞ宜しくお願い致します。