スタッフの山口です。
今回もMartin D-28のネックリセット、今まで何回やってきたか分からないこの組み合わせ。特にD-28のネックが狂いやすいということではなく、絶対数が多いというだけです。
サドルも限界値に達しています。
ここまで低いとテンションが弱く、ペチペチしたサウンドになりやすいです。
幸い、ブリッジは削られていないですね。薄く削って弦高を無理やり下げているものも少なくありません。
6弦側は3mm以内です。
1弦側は2mmを上回っています。弾きやすいのは2mm以内というのが相場です。
いつものように15フレットを抜きます。マーカーでマーキングしているのは戻すときにどっちが1弦側だったっけ?とならないように。
ダブテイルジョイント内部を温めるための穴を開けます。
温めている最中の画像はすっ飛ばして記念撮影。
指板とトップも綺麗に剥がれてくれました♪
ジグでしっかり固定してヒール部分の余計な接着剤を取り除いたり調整をします。
左右が大きく傾かないようにヒールをサンドペーパーで削っていきます。
いい仕込み角度になったらいざ接着。
開けた穴も綺麗に埋木できました♪
埋め跡、よーく見たら分かりますか?
エボニーは自分でも分からないほどに綺麗に埋木できます。
サドルの出シロがいい高さになりましたね!
これでいいテンション感で本来のハリのあるサウンドが蘇ります。
6弦側も2.5mm以内、
1弦側の弦高もいい感じですね!
最後はヘッドも例外なく綺麗にワックスがけ♪
このヘッドストック形状は元祖の特権ですね!シンプルイズベスト!
Martin社が当時から奇抜なヘッド形状だったら、果たしてそれがスタンダードになっていたのでしょうか。。
貫禄の記念撮影。
自分も普段D-28をメインで使っていますが、何年使っていてもネックリセットが必要になったりネックが反ったりということはありません。ロッド調整すらほとんどしたことがありませんので実に安定していると言えます。それはきっと普段は弦をユルユルに緩めているから。
チューニングを毎回するのは確かに面倒ですが、師匠皆川の言う通りに弾かない時は弦をちゃんと緩めているので、最近は自分のギターをネックリセットすることは生きているうちはないだろうと思っています。
今回も最後までありがとうございましたm(_ _)m