先頃修理した、エクステンション付きのJ-200 の少し年代が進んだJ-200です。
こちらは過去にネックリセットしてある事が分かりましたので、通常通りネックを外しました、この過去の修理者ご丁寧にまたトップをふさぎ直してセットしてあり、それなら外れないはずなのに破れて、外れました。
エクステンション付きJ-200 ← こちらを見て頂ければ、どんな様子か分かりますが、またトップを塞いでしまうのは、オリジナルに忠実にと言う意図だと思うのですが・・・。
管理の良いオーナーに渡っていけば、修理はせずに状態はキープ出来ますが、この先20年後、30年後、もっと先、修理をする可能性を考えてくれれば、また塞いでしまわないでしょう。
「アコギは、必ず修理して時代を渡る。」 という事に思いが及んでないか、考えていないか、と言う修理ですね。
ネックに角度をつければ、ジョイントから指板が下がりますので、厚みをつけますが・・・段差がついちゃって・・・
この修理者、私のように悩まず、構造を熟知して上手くネックを外しているのですが、その先が塩梅よくないです。
この時代のJ-200 の特徴は、トップミュート が仕込まれているところです。
ボディ内に横にバーを渡してそれを介してトップにステーが当てて有ります。
ちょっと画像が分かりづらくてすいません、(鏡に映しています。)ブリッジよりサウンドホール寄り当たっているのが分かるでしょうか。
それでトップの状態をキープ出来ると言う訳です。
当然音にも影響がありますが、これはこれで独特のサウンドです。
ネックを外す際は、蒸気を使いますので、なるべく早く外してやらないと塗装が焼けてしまいます。
特にこのようにヒールが太いヤツは、外れ難い傾向があります。
Gibson , Guild等は、ある程度塗装は、修正する事も込みでリセットに掛かります。