こちらのカテゴリーを作っていないので、「ネックリセット」に入れてありますが、ネックアイロン等を使わずにしっかりと修理する意味で同じなので、リセットと同じカテゴリーに入れます。それでもネックリセットの様に頻繁にはやりませんので、画像は少し多目で。
スペイン式のネックジョイントは、フォークギター(ドイツ式)のようにネックが抜けませんので、指板にて角度の辻褄を合わせます。(アコースティックギターの工法は2種類あり、クラシックギター全てがスペイン式ではありませんが、スペイン式が主流、フォークギターの主流はドイツ式。)
フィンガーボード(指板)のハイポジション部を厚くする事で、角度をつけます。フィンガーボード先端(サウンドホール側)がどの程度厚くなれば良いか、入念に確認して計算します。
弦高が下がってもサドルが低ければ、何かお徳感が無い感じだし、サドルが出すぎても何かバカっぽいのですが、慎重な作業でも実際にチューニングするまでは正確な状態はわかりません。
計算通りに行かない事も沢山ありますので、最後は経験に基づくイメージ、勘!
昔、何か聞かれて、「勘!」と言って笑われた事がありますが、そのとき大先輩の村山さん(村山工房)が「経験から来る、勘って結構中てになる。」とおっしゃっていたのを思い出します。