Ovation 1985-1 のリフレットです。
久しぶりに出してみたら、音も出ず、弾けなくなっていたという事で、ネックリセット他オーバーホール中のリフレットです。
フレットを抜く際に指板が欠けてしまわないように、半田ごてでフレットを暖めながら抜いていきます。
このオベイションのエリートと言うモデルは、アダマスと似ていますが前にアップしました方法とは違い、ネックはついた状態で、私なりの方法で打ちます。
構造上トップ部分(ハイポジション、指板エンド部)のフレットは強めの力で、打ったり、押したりしない方がよいので、長年でたどり着いた方法で打ち込みます。見せないけど。
フレットの溝を多少広くしてやれば、フレットを打ち込んだり、押し込んだりしなくてもフレットは”着けられる”のですが、フレットはしっかりと溝に食い付かせたいので、”私なりの方法”で打ち込みます。みせませんが。
指板のアールの確認。
大体同じになってますので、このアールを崩さず指板(フィンガーボード)を調整をします。
調整する際の注意は、端が下がってしまわない様に、フレットを削る時も同じ注意が必要です。
指板もフレットも端が下がるとカッコが悪いです。
(この画像の指板は悪くはないですが、多少下がっています。)
端が下がってカッコ悪くなる事と、もうひとつの形がフレットのエッジの形。
左は新しく打ち直した方、右は抜き取った古い方。
左はエッジが立っていますが、右はエッジが斜めに奥まで削られています。
エッジの処理は斜めに削ってしまったほうが処理(整形)に時間が掛からなくて作業的には楽で良いのです。
ですがこの分、弦が内側に乗るようにナットを作ります。
別にこの辺は好みであったり、気にしない方も多いのでかまわないのですが、個人的には弾き難く、何よりもヒジョーにカッチョ悪く見えてしまいます。
私も大昔から大好きな方の春からのツアーで使用予定のギターです。
その人を感じられるほど、弾き込まれたギターではありませんでしたが、このギターで歌っている姿を想像いたします。
このように、弦が多少でも張られた状態で放置されますと状態が悪くなります、お気をつけください。