1930年代のMartinのネックリセットです。
過去の時代時代に何度と無く、ネックが外され修理されてきた様子が分かります。
この部分を剥がす際に、サクサクっと気持ちよく行ったので、これはきれいに剥がれたと思いましたが、・・・こんなでした。
剥がす際に、逆目に入って木が多少剝けることがあります。その場合、剝けた部分は元に貼り直してきれいに調整すればよいです。
破片が壊れてしまったら、きれいな木を使えば良いです。
そんな事を幾度となく繰り返して来たようですが、限界過ぎちゃっています。
見えない所の事は気にしない人達が関わってきたのだと思います。
私も多少でしたら気にしませんが、最後から2~3人の修理屋さんは、続けてあれでよくフタ出来たな。と思います。
サクサクっと剥がれて、出てくる接着面はこの感じが出てくると思っていました。
フォークギターより歴史が永いクラシックギターのギターフリークの会話などでは、ギターの寿命のような話を聞く事がありましたが、そんなものはありません。
古くたって大事に手を入れてやればいくらでも使えます。
私が二十歳の頃、高~い古~いクラシックギターを沢山在庫していたショップでバイトしていた頃、現在の私位のおじさん達(店長含め)の会話を思い出してみると、古過ぎるギターはパワーが無くなっちゃっている。・・・人で言えば年寄りと言う事なのでしょう、そういう音も個人的には大好きですが。
バイオリンなどでは2~3百年前の楽器も現役で使われています。100年位のものでは、モダンと言われてしまいます。
アコースティックの弦楽器は、主に接着で出来ているので、古くなってカサカサ、パサパサになったニカワを取り除き、組み直す事によって振動効率を戻す。
ギターの場合、ボディを組み直すにはボディ材が薄く、サイズが大きいので技術的には難しく一般的ではありませんが、決して不可能な事ではありません。
薄く削られていたブリッジは作り直し。
なるべく小さく作りたいのですが、ここも修理を繰り返していますので、下地を隠すにはこのサイズになってします。
ネック角度が戻ると、指板エンドが下がってしまうので、厚みをつけて調整します。
ヘッドの前にはまだマークは無く。
控えめに裏にあった頃、マークが前に着く過渡期のモデルようです。
こんなギターを所有できたら幸せでしょうね。