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ブリッヂ直し+ネックリセット+リフレット / Ovation 1881-5

「ん?」と言うような雰囲気。

弦高を下げたくて、ピックアップを1番下まで下げても足りず、サドルの山を低くしたくてピックアップを自作、そしたら弦がブリッヂに当たっちゃうから、削っちゃった。

と言う事です。

このような場合は大体、ピックアップサドルの山を削られちゃっている事が多いですが、この方は純正パーツ温存でピックアップ自作。

 

流石にOvationのP.Uはコピーするのは難しいですから、ご自身で考えたピックアップ。デザインも似せて低くしてあります。

P.Uとしての精度はこの際、別として自分の為の自作と言うのは、本当に楽しいです。

上手く行けば良いし、上手くいかなくたっていいんです。

たのしいから。

考えて、作っている時が楽しいの。

 

 

このブリッヂの削られている部分を元に戻して、元のピックアップを使います。

当然ネックの角度が酷く狂っているので、リセットして、リフレットします。

 


アダマスのリフレットは、指板エンドがフローティングしている上に、トップが非常に薄い為、通常通りにフレットは打てませんので、フェンダーのネックの様にリフレットしてから、ネックリセット出来ればその方がやりやすいです。


ですが、指板エンドを接着(ネックリセット)してある状態で指板修正したい場合もあり、ネックの状態を見て判断します。

フローティングしていますが、このモデルは接着剤が噛んでいますので、指板修正の際もトップが沈み込むので気をつけ(計算し)ます、勿論フレットを打つ際も。

(接着剤が入っていなければ、指板がふわふわします。)


新しいフレットに合わせたナットを作ります。

現在のOvation は分かりませんが、どのネックにも有り物のナットを装着しているので、弦間が狭かったり、広かったり区々です。

どのメーカーのギターもそうですが、元に付いているナットに準ずる事はせず、比較して元より良いナットを目指します。

 


凸凹に削られた部分を平らにして、同じ材料(ウォルナット)を足して、整形。


修理用のダミーP.Uサドルにて、弦高調整用のシムを足して調整。


色合いが多少違いますが、時間が経って、酸化してくれば色も馴染んでくると思います。


この後、ダミーP.Uサドルを外して、

完了。