先にこっちをやってしまいます。
ブリッヂプレートの弦通しの穴を修正します。
ひとつ飛ばしに2回分けて作業します。
丸くくり抜いて、同じ形の木をはめ込み、穴を開け直します。
これで弦のボールエンドが穴にめり込まなくなりました。
(現在の所、当方では伝統的な方法でネックの取り外しをしておりますが、近日中に蒸気を使わない新ツール導入予定)
ネックを外す際は蒸気を使かっていますので、噴出した熱湯で塗装が焼けてしまわないように、特にトップは絶対に焼かないように速やかにネックを抜きます。
焼けてしまう事はそれ程多くはありませんが、とても古い物の塗装では蒸気で一瞬で白くなってしまう物もあり、そうなると焼けてしまうのも早いです。
ある程度仕方の無い部分もありますが、蒸気は出来るだけ「シューシュー」やらず最小限に止めます。
シューシューしている時は、ボディが濡れたままにならないよう拭き取り続けて、塗装が焼けないよう速やかにネックを抜きます。
塗面が熱を持たないように、口で「ふっー!」したりもします。
それでも焼けてしまう事はありますので、Martin 以外では塗装の修正をする事も考慮して作業します。
(Martinの場合、塗装が焼けた例はありません。)
フレットはペッタンコ、指板も少々ネジレがありますので、リフレットします。
指板修正して、フレット交換。
14フレット以降の指板が下がらないように厚みをつけます。
第1フレットに合わせたナットを作ります。
ブリッヂは削られて薄くなっていますが、70年代ギブソンのブリッヂは元々薄ッペタイのでこのまま。
ネックの修理後によく皆さん、音が良くなった、と言います。
弾き易くなったことで、余計な力が掛からなくなり演奏に余裕が出来て、音に良い影響が出ている証拠です。