ギターは何かしらのアクシデントがあった際は、どこかしらにダメージを残します。
ぶつけた直接の部分が割れてしまったり、倒れてネックが折れてしまったり、このギターは何かしらの作用でサイドが割れてしまっています。
このような場合、ヒールも一緒に割れてしまう場合がありますが、ヒールは割れておらず、ちょっとだけラッキー。
ネックヒール部からボディのくびれの部分の方へ大きく割れています。
反対側もショルダー部分を越えて、大きく割れています。
ネックブロックも見事に割れています。
修理上ネックを外しますが、ネック角度も直せて好都合。
割れている部分は全て修理して、ネックの角度を直してセットします。
(現状、塗装も終盤の状態)
塗装の下地は、ネックをセットする前に済ませておいて、ネックをつけた状態で塗装します。
塗装を吹いた後は、硬化が進んで塗装が引いて行きますので、1段階毎に1週間養生して次へ進みます。
今後使っていく過程で全体に雰囲気が合って来るようなイメージで仕上げます。
艶が出過ぎないよう、仕上げる場合もあります。
ネック角度も適正になり。
指板も直して、フレットも新しく。
とても弾き易く、申し分の無い状態です。
老舗メーカーの定番モデルでは、ラッカー塗装が施されている場合が多いでのですが、これらのモデルに作業場施すマスキングテープは1日の塗装工程が終わった時点で、出来るだけ剥がして、再度、翌作業日にマスキングします。
全部が全部ではありませんが、ものによっては数十分~半日マスキングテープ貼ってるだけで、その部分が変質してしまう事があります。
ウレタン塗装は、完全に硬化しますが、ラッカーの場合は極端に言いますと、何年経っても固まらない塗装と言う感じです。