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ネックリセット バインディング剥がれ / Martin D-35


 

昨年後期から蒸気は使わない方法でネックを外していますが、まだ蒸気時代の修理例がありますので順番に紹介させて頂きます。

このギターは、ネックの角度が狂っている事とバインディングがかなり酷く剥がれています。

バインディングがバランバランで仕方ないのでセロテープで貼ってありましたが、ラッカー塗装の場合は、粘着テープで塗装が侵されますのでご注意下さい。

バインディングはセルロイド製で、経過とともに縮んで接着が弱い場合は、くびれの部分から剥がれてしまいます。

一旦端まで剥がして詰めて貼り直す場合と、そのまま貼り直す場合がありますが、詰めて直したい場合は、ネックを外す事があれば都合が良いです。

ネックを外す際の蒸気がボディ内に吹き出さないようにサウンドホールからネックジョイント部には雑巾を詰めてあります。

蒸気はアジャストロッドの為にトップとネックブロックに(そしてバスバーも切っちゃって)開けられた溝の先にあるアジャストナットの穴からボディ内へ噴き出します。

 

サドルの高さは今後、沢山下げられるように高くなるようなネック角度にはせずに、ギターの良いパフォーマンスを引き出せるよう適正な高さが良いです。

大切なのはバランス、そしてネック角度が狂わないように日頃のちょっとした管理。

問題が無ければ、リフレット(フレット交換、指板修正、他)せずに、すり合わせで調整。


このヒール部分で書きたい事は過去に何度となく書いていると思いますので、過去記事を探して見て頂ければ幸いです。


 


良いギターは直されながら育ちます。