今回はマンドリンの修理です。
こちらは以前ネック反り修理で、アイロン修正のリクエストで一旦は反りも直り、弦高も下がったのですが、それから数ヶ月、やはり戻ってしまいました。
当方では基本的にどのネック修理にもアイロンはお勧めしていませんが、リクエストの場合はアイロンいたします。
アイロンでの修正は物によっては、結果が良い場合もありますが修理方法としては簡易的にやる場合の方法ですので、当然結果が良くない場合も多くあります。
このひび割れを直さなければなりませんが、フレットを抜く前にヒビを接着してしまうと、フレットが抜き辛くなって、抜く際に新たに割れが出来ると思い、フレットを先に抜いたのですが、割れ部分がパズルのように剥がれて取れてしまいます。
それらを無くさないようにして、地道に全ての割れに接着剤を流します。
リフレットの際には注意する事がいくつかありますが、フレットを打ち込む溝と新しいフレットの足や足に付いているスタッドが溝と合っていなければ(合わせられ無ければ)良いリフレットは出来ません。
溝は出来るだけ広げたくありませんので、きつい場合はスタッドを潰して合わせます。
溝が広過ぎの場合や、きつく打つ場合は、専用工具でフレットの足を曲げて幅を稼ぎます。
マンドリンのリフレットは大昔に一度だけ経験があり、これが2度目。
その時はギターと同じ様にやってみて、なんでこんなに下手くそなのか、仕上げて見て大分落ち込みましたが、何で下手くそか分かりましたので次こそは、と思ってから何年経ったかもう分かりません。
このような細ーいフレットは、一手間、二手間増やさなければ、きれいなリフレットは出来ないのです。
何でも経験しておくものだと常々思います。