
ブリッジプレートの穴が大きくなってしまって、割れもあります。
穴が崩れてしまうとボールエンドが中へ食い込んでしまいます。
穴の周りを丸く削り落して修正しますが、スペースが足りない為、少し足してから修正します。

作業の邪魔になるものは外します。
古いギターのロングサドル等では、接着されているものがあり、外す際にもコツがありますが、それでも壊さざる得ない場合や、割れてしまう場合もあります。

丸く削り取る部分が足りないので同じ厚さのメイプルを後ろへ少し足してあります。
弦のボールエンドの向きは、どっち向いてても良いですが、私はいつもこちら向きです。
ブリッジプレートが崩れたまま使っている場合やサドルが低すぎる場合等は工夫したりしますが、しっかり留まっていれば事は足りていますので難しく考えなくても大丈夫です。
”弦交換” 関連では、ずいぶん前に、弦の巻き方でブログにした事がありますので、そちらもよろしければ。弦の巻き方

ブリッジプレートが終わって、リフレットする為、ナットとフレットを外します。
ナットは形が悪くても、材がなんでも基本問題ありません。

しかし、ナット自体が浮いて付いていたり、弦が乗る溝の位置、深さ、太さ、角度、底の丸い形、が悪くては良いナットとは言えません。

ナットが乗る部分は調整して密着させます。
深すぎる場合は、足して調整します。

但し、深すぎてもそれがオリジナルのデザインであれば、そのようにします。(モーリスとか)

このJ-50 はリフレットがメインでしたが今回は、ブリッジプレートとナットの回になりました。

ブリッジプレートは崩れっぱなしでも工夫して使われている方もいますし、こうしなきゃダメと言う事は一つもありません。

不具合を感じたら修理すればよいのです。
その場合は、当方での修理をブログや修理実績のページでご覧になれますので、参考にして頂ければ幸いです。
ボディの中の不具合は気づき難い上に、ほっといても演奏にはあまり関係ありませんが、良い事でもありませんので、ボディをタッピング(ドアノックの様に)して剥がれ音が気になる方は、ご予約下さい点検いたします。
※ 力木ハガレ等、ボディ内をホコリを掃除しないまま手を入れて、いじってしまうと接着に支障が出る事も考えられます。
コンプレッサー等を併用して確実にきれいにしましょう。