ネックをリセットしますが、ブリッジを直してからリセットします。
蒸気は使わず、ヒートスティックで外します。
この年代頃の物は、木材を使わず紙をシム替わり使っているのでジョイントが緩くなってしまいます。
リセットが出来たら、リフレットしますのでナットも交換します。
分厚い突板の場合は、そのまま叩いて取ろうとすると、このようにきれいに取れず、板まで割れてしまうので気を付けましょう。
弦高の標準数値にしても、ギターによって高く感じたり、低く感じたり区々ですので、その都度ベストを目指します。
アジャスタブルサドルのように作り直さない場合は、指板のアールとサドルのアールが合っていない事があるので、標準の弦高にしてもしっくりこない場合があります。
大半の人は、私も含めて弦高は低目が良いのですが、低目ではピッキングの癖等でビリいてしまったり、フィーリングが合わなかったりする場合があり、その人に合った弦高があります。
通常での目標値は、1弦…1.7~1.9mm
6弦…2.4~2.7mm
ご自身で弦高は高目が良いと分かっている場合は、リクエストしていただくと助かります。
高目なら1弦…2.0~2.1mm
6弦…2.8~2.9mm
数値だけ言えば、この位が目標になるかなと思います。
紙で調整してあるジョイントは、いずれヒールに隙間が出来てしまいます。
弦を張りっぱなしにして、ネックの角度が狂う事があっても、ここに隙間が出来てはいけません。
他のメーカーでも紙で調整してある、修理例が過去にアップしてありますが、やはりジョイントが動いてヒールに隙間が出来てしまっていました。
紙は繊維が通ってないので動いてしまいます。