ギターとワシントン条約の深い関係性
ワシントン条約
ワシントン条約の正式名称は「絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」で、輸出入によって生存が危惧される野生動植物の保護を目的としています。約170カ国が加盟しているワシントン条約で対象となった動植物は、自国外への輸出入が規制されます。そんなワシントン条約のリストには、ギターに使われる素材も多く記載されています。
輸入が制限されているギターの素材って?
ワシントン条約で規制の対象となっているギターの素材としては、主に5つ挙げられます。木材の「ハカランダ(ブラジリアンローズ)」や
「ホンジュラスマホガニー」、「象牙」や「ホークスビルタートルの亀甲」、アワビ貝の「アバロン」などがワシントン条約の対象です。
ハカランダ・ホンジュラスマホガニーなどの木材は、ギターのボディに広く使われる素材です。
そして、象牙・ホークスビルタートル・アバロンは、ピックガードやナット、バインディングに多く使われています。
※2017年からは、全てのローズウッド種がワシントン条約の規制対象となりました。
規制されている木材を使ったギターはリペアできない?
規制対象だからといって「絶対に入手できない」ということではありません。条件や時期によっては輸入することは可能です。皆川ギター工房でも少量ではありますが、ハカランダのブリッジ材をご用意しています。
また、素材が無いからといってギター修理自体が不可能かというと、決してそうではありません。素材が入手困難なヴィンテージギターのリペアは、基の素材と相性の良い木材、または代替となる上質な木材を使用して修理することができます。異なる素材でも、相性をよく考えて組み合わせれば、ギターの鳴りに影響することはありません。適切なリペアさえすれば、ギターはきちんと良い音を鳴らしてくれるのです。
※今後はハカランダよりインディアンローズの入手が困難になるのか、そしてそれを扱う業者にも注意していきたい所ではあります。
東京都内でウクレレ・アコースティックギター修理を行っている皆川ギター工房では、ローズウッドやエボニーなどの上質な木材を使ったヴィンテージアコースティックギターのリペア・メンテナンスをしています。
皆川ギター工房はネック折れやボディ割れなど、ギターのパーツに合った材料を考えてギター修理するため、仕上がりの美しさが自慢です。費用や素材料金などご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。