スタッフブログ

Gibson L-00 指板再接着&ネックリセット


スタッフの山口です。今回もこれまた渋いギター、Gibson L-00の指板剥がれとネックリセットをサクッと見ていこうと思います。


いきなり分解されている写真ですが、順番としては指板剥がし→ネック外しです。指板が浮いている程度にもよりますが今回はネックリセットも伴いますのでダブテイルジョイントを露出させる為にも全部剥がしてしまった方が都合も良いです。また古い接着剤も綺麗に除去できますので指板の再接着もより強固になります。


指板は剥がす前にダボ用の穴を開けてあります。これを忘れると後々面倒くさくなります。色は薄めの綺麗なハカランダですね!


指板を再接着します。ネックの矯正も少しできることを期待してあの手この手でシュミレーション。指板がネックに理想の形で接着できればフレットも指板修正も最小限で済みます。ビンテージギターを後世に永く残す為に師匠もそういった観点にこだわっております。


ネックリセットは弦を張った時にセンターがズレないように写真のように少しずつヒールを削ります。元々ズレているものであれば(そこそこそういう個体もあります)左右の削り具合を調整してできる限りセンターを正してあげます。


ネックリセットによってサドルの高さが復活です。ロングサドルは尚更なのですが、サドルが高ければ良いというわけではありません。この点に関してはネックリセットを何百本も経験してきた当工房オーナーのこだわりであります。

今回も名器が無事蘇りました♫男臭くてカッコいい、ナイスギターですね!

今回のような指板を剥がす修理+ネックリセットや、ネックリセット+フレット交換など、同時に行う修理の組み合わせによって作業効率が上がる場合に若干コストを抑えられることもあります。組み合わせによって手間が変わらない場合は修理料金も変わらないと思います(^^;

お見積りの際は気になるところはぜひご相談いただければと思います。

今回もありがとうございました。