皆様あけましておめでとうございます。
スタッフの山口です。今年も皆川ギター工房をどうぞよろしくお願い申し上げます。
今回は年末の続きからです。無事に塗装まで終わりましたのでネックやパーツを組み込んで行きたいと思います。
少々赤みが強かったかなぁ、、と思いましたが画像検索するとオベーションも色味やバーストの幅など個体差が結構あり、もっと赤っぽい個体もたくさんありましたのでOKを自分で出しました。
退色するとちょうどいい感じかも。。
皆様あけましておめでとうございます。
スタッフの山口です。今年も皆川ギター工房をどうぞよろしくお願い申し上げます。
今回は年末の続きからです。無事に塗装まで終わりましたのでネックやパーツを組み込んで行きたいと思います。
少々赤みが強かったかなぁ、、と思いましたが画像検索するとオベーションも色味やバーストの幅など個体差が結構あり、もっと赤っぽい個体もたくさんありましたのでOKを自分で出しました。
退色するとちょうどいい感じかも。。
前回ネックリセットをした人をここで責めるつもりはありませんが、こうして他の工房の元へ再度出されて手直しされてしまうというのは「悔しい」と自分だったら思います。
ちょっとした隙間だし、ボンドでガッチリ接着されていますので、とりあえずは演奏性も問題ないし、もしかしたら気がつかない、そもそも気にしない人も中にはいるかもしれません。クレーム来なかったらラッキー!みたいな考えで納品したのかもしれません。
でもそれではダメです。
自分が修理したギターがいつ、どこで、どんな人に見られても恥ずかしくないと思える仕事をしなければなりません。これは師匠の皆川がいつも言うことですので当工房のポリシーの一つと言えます。
どんなにやり慣れた作業でも手を抜かず、毎度しっかり向き合い続ければ、その度に新しい気づきや学びがあるものです。そしてその積み重ねがスキルアップと実績、そして信頼に繋がると思うのです。
今回も最後までありがとうございました。
このYAMAHAのヒールキャップは構造的にバインディングの領域まで達しているのでとても手間がかかりました。Martinなどはヒールと一緒にキャップも削れてくれるので自然といい感じになりますが、このデザインだとヒールキャップを一度取り外して、ネック角度を修正後、それに合わせてキャップもリサイズ加工して綺麗に元に戻さなくてはなりません。
きっとバックのセンターとヒールキャップが同じフレームメープルで繋がっている方がデザイン的にカッコいいということなんだと思いますが、であればバックセンターのメープルをバインディング領域まで伸ばせばよかったのに、、。
後世に残すべき楽器だからこそ、何十年後かに必ず訪れる修理やメンテナンスのことをしっかりと考えて欲しい!という想いが何となく愚痴っぽくなってしまいました。もちろん言わずもがな、サウンドもナイスギターでした♪
今回も最後までありがとうございました。
当時は兄貴分のGibsonを凌駕してしまうような高級仕様で話題になったというこのモデル。
ライバル社であったエピフォンをギブソンが買収した当時は、材やパーツなどはほとんど同じものが使われています。ここからは僕の想像ですが、、当時Gibsonに買収され、Gibson工場に泣く泣く赴任してきた元Epiphoneの職人たちが「Gibsonより良い物を作ってやるんだ!」という気持ちで作られたような雰囲気がこのギターには漂っています。60年代でハカランダの枯渇問題も出てきた頃、Epiphone出身者がGibsonを超える渾身のハカランダの高級機を出す、まさにエクセレントなプロダクトだったのではないでしょうか。ちなみにExcellenteのスペル、最後にeがつくのですが、調べたらフランス語になり、意味は同じで「素晴らしい」とのこと。なぜフランス語のスペルなのかは分かりませんが何か意味があるのかな。
今回も最後までありがとうございました。
以前、師匠の皆川も僕もJ-200でこのトップ板を挟み込んだジョイントに遭遇しています。ヒールとボディの帳尻が合っていますので生産時にGibsonが一時期だけ行っていたようです。
理由は分かりませんが、おそらくなんらかの理由で工程の変更を試み、ネックとボディを組んでからトップ板を貼り、最後に指板を貼り合わせたのだと思います。当時の職人さんたちの中の誰かが「あれ?これじゃあ修理の時にネック外せないしヤバくね?」みたいな一言があって即時元通りに戻したのではないかと想像できます。
こういうミステリーがGibsonには歴史に散りばめられていて、それがまたこのメーカーの面白いところでもあり魅力だったりします。
今回も最後までありがとうございました。
次回はネックの塗装修正〜リフレットを見ていただきます。
オールドの00−18、コイツの修理はかれこれ10本以上やらせてもらってますが、なにしろどれもハズレ個体のないナイスギター。あくまでも個人の感想ですが、OOサイズがマホガニーサイドバックと一番相性が良いのではないか、と考えています。00サイズまではローズウッドではなくマホガニーサイドバックが多いのはMartin社がそれを大昔から知っているからなのではないでしょうか。
今僕が一番欲しいギターです。
予算が我が家の大蔵省(古い表現 笑)から出る望みは薄いです(/ _ ; )。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
① 45グレードでもこの頃(現在は無いと信じている)のネックジョイントのシムは紙切れです。
②③ ④バック側のバインディング剥がれ、The Martin現象と言いましょうか。
④ このギターの場合は2本のバインディングでボトムで継いであります。
通常は1本のバインディングで巻いてあるのですが、この象牙柄のバインディングは長いものが無いのかもしれません。
リフレットしましたのでナットも交換してあります。
私のブログの画像の配置はスマホで見ますと私の予期しない配置になってしまっていますが、PCで見て頂けると前後の画像が全てではありませんが、なるべく比較し易いい位置に置いてあります。
よろしければ過去のブログも見て頂ければ、比較し易く画像を配置してあります。
ネック角度が付いて14フレット以降が下がる為、指板エンド部に向かって厚くなる様に調整してあります。
指板に厚みを付けた後、バインディングも付けなければなりませんので多少面倒です。
Gibson L-1 ←よろしければご覧ください。
必ずこのサドルの画像の際に言い訳が入ります。
もうちょっと低い方がカッコいいのに。
なのですが、低く狙って角度を決めて、リセットしてリフレットも終わり、サドルは低いけど低過ぎになってしまった場合は、やり直しです。
ここまでやってもう一回ネックを外さなければならなくなり、角度調整しなければならず、そうなるとまた他の部分も変わるので各々調整が必要になります。
「あ、ヤリナオシダ…」
その時ってね、すごくガックリするんです。
また、あーならない様に少し高目になった場合も、思いの外サドルを削らなければならない場合もどっち転んでも良い程度に角度を決めます。
なので、サドルが低くてカッコいい時はたまたま!
いや、たまたまでは無くてちゃんと考えて仕事してますが、なかなか思い通りにはいかないと言う事でございます。
ピックガードが片方ないですが、、全体的にいい感じです。
ケースの蓋を開けた瞬間に「いい感じ!」と思えるルックスのギターはたくさんありますが、先日2000年頃の Martin OOO-28ECのお客様がいらっしゃって、とても「いい感じ!」のルックスでした。ECは元々トップにエイジドカラーで着色?されていますが、まるで50年代頃のルックスのようなリアルさで迫力がありました。聞くと新品で買ってずっとメインで弾いているとのこと。
弾き込まれたギターのルックスはやはり迫力があってかっこいいですね。そしてそんなルックスのギターはもちろん音も素敵です。
僕の私物のギターはまだまだ幼いルックスなので迫力が出るようにがんばります。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。