ネック折れ(塗装修正無し)

ネック折れ修理(塗装修正無し)/ Washburn Nuno Bettencourt

明るい色合いの木材の割れ修理跡は目立ってしまいますが、

このように色の濃い筋がある場合は、割れ跡も紛れて目立たなくなるかもしれません。

 


パッと見、


知らなければ気が付かないかもしれません。

当方では、ネック折れ修理にはタイトボンドを使用しない為、基本的に補強の必要がありません。

その為、コストが下がり塗装修正も無しで仕上げれば更にコストが下げられます。

塗装修正が無い場合は仕上がりの見た目が区々ですので、過去の修理実績をご覧いただければ幸いです。

こちらのギターの場合は、塗装は施されていない為、着色のみの仕上げ。

 


 


 


 

 

こちらのオーナーは同じギターを3~4本所有しており、それから約1~2年後に別の個体の修理でお越しの際に、今回のこのギターはとても調子よくお使いとの事でした。

個人的にはこっち方面のギターは興味は無いのですが、触ってみると良いギターなのが分かります。

見た目に偏見がある方が余計に良く感じるのかもしれません。

アコギならMatonなんかそうでした。

画像で見ると安っぽく見えるでしょ。

でも良いギターって、感触がよいのです。

自分では他にもっと好きなギターがあるので買う事はありませんが、でも良さは分かります。

良いギターは感触がよい。

ネック折れ(塗装修正無し) / Les Paul model

 

Gibsonのロゴが見えますが、ロッドナットの形状やロッドカバー等を見ますと「おや?」となります。

いつもの最後の全体画像を見てもらいますと、カッコ好い雰囲気のレスポールなのです。

 

 

カッコよかったので、デカールも取り変えちゃったんでしょうね。

コピー品は流通させてはダメですが、個人的に楽しむなら面白いんじゃないでしょうか。

近頃は詳しい人が多くなりましたが、詳しくない人はこれ位カッコよいとホントに間違えちゃう人が居るかもしれないですからね。

 

あからさまなヤツなら間違いがなく良いのかなと思います。

このギターにFenderのロゴとか、私の車は中古で買った20年位乗ってるサンバーと言う軽ワゴンですが、これを改造してワーゲンのタイプ2にしているやつとか「ワーゲンそんなに小さくないでしょ!」みたいな。

昔見た、所さんの見た目がポルシェのスバル360だったと記憶しておりますが、遠くに置いてあるポルシェが近づいて見てもちっこいいまま。

そういうふざけ方が好いですね。

 


 


 

ネック折れ修理は、塗装修正ありの場合と、塗装修正なしの場合があります。

ネック折れ修理のブログ、特に「塗装修正無し」の場合は仕上がり具合が区々な為、出来るだけ多くアップしてあり、今後も意識してアップしていくと思います。

いつも代わり映え無く、最近は書く内容も薄くなっていますが、ご了承くださいませ。

 

 

 

ネック折れ修理 / Warewick Bass


ありがちです。


付けたわ良いけど


また開いてきちゃった。


ついついあせってくっ付けてしまいます。

これは何のボンドか分かりませんが、タイトボンド等の木工用のボンドでは補強は必須です。

ベースなら尚更でございます。

付いている接着剤はきれいに掃除してからやり直します。

 

 


 


 


 

補強はしないのであれば、それに耐えうる接着剤でなければなりません。

折れ方にもよりますが、接着剤の選択が正しければ補強はいらないでしょう。

何故なら、スカーフジョイントやフィンガージョイントのネックでわざわざ補強を入れているネックは無いはずですし、

折れている部分ならそれより複雑で密着度が高いのですから余計な事をする必要が無いのです。

このベースの修理は令和3年1月のものですが、つい先日別のベースの調整でいらした際にこのベースはとても調子よく使っているとの事でした

 

 


 

但し、修理に”絶対”等と言う事は無いですし、決まりもありません。

当方でも過去に1度ネック折れ修理で再発がありましたし、分からない事もまだまだあります。

その時は呪われたんだろうと思っています。

割れが再発しただけではなく、外しておいたパーツ類が消えてなくなり、ここにある全てのケースを開けて確認して、置いてありそうなところを全て確認し、間違えてしまったかもしれない可能性があるお客様に全て連絡しても見つからず、その際は代用のパーツでやるしかなく…

本当に消える事は無いと思っておりましたから、そのうち何年か後に出てくると思っておりましたが、未だ出て来ず。

完全に消えたのだと思います。

 

 

ネック折れ修理(塗装修正無し)/ VG KTR-ES w/bigsby

おっと!スゴイ折れ方。

当方では総称で「ネック折れ」としていますが、ヘッド部が折れていればヘッド折れと分けて言われる方もおります。

これは間違いなく「ヘッド折れ」

しかしどんな風にこうなったのか。

塗装修正無しのプランで完了させます。

 

 

ビシっと付きました。

修理が上手く行ってないみたいに見えますが、ビシっと付いてますよ。

ペグがあれこれ曲がって見えますが、それは後々。

 

塗装がどれ位剥がれるのか、剥がれないのか、やってみなければ分かりません。

ヘッド正面の文字等、消えてしまう事が予想される場合はその旨どうするか決めておきます。

1消えても気にしない、2(デカール等入手して)再生する、3再生できない場合どうするか等。

 

 


 


 


 

塗装修正しない場合でも色が剥げずにきれいに仕上がったものを見て頂きたいのは本当のところなのですが、そればかりお見せする訳にはいきません。

塗装は修正しないのですから、ブランドや機種によって塗膜が厚かったり、薄かったり、無かったり、様々なケースを見て頂くには、このような仕上がり具合も修理例として貴重でございます。

へたっぴなホームリペアのように汚くなっちゃってるのは論外ですが、個人的にはこの

「直したぜ!」って感じは好きです。

 

 

 

 

ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson LP


 


 


 

これ位接着面が大きくて、接着面が複雑なスカーフジョイントのようになっていれば、タイトボンドでも持つのではないかと思ったりもします。

ですが、ネック折れ修理にタイトボンドを使う場合は+補強、は必須ですので、いつものそれに見合った接着剤で補強は無しの修理をします。

 


 


 


 

こちらは塗装修正無しのプランなので、接着部の整形の際に剥げた部分はそのままですが、仮に塗装修正ありのプランだったとしても割れ跡は目立たなく出来るような塗装は無理かなと思います。

(目立つか否か、良いか悪いかは主観なので絶対に無理かと言われれば無理では無くそれなりに出来るかもしれません。)

塗装修正ありの修理例を見て頂けると分かりますが、どの塗装も元より少し濃い目に吹いています。

こちらの様に明るい色のネックの場合、割れ跡との色の差が大きいので目立たなくすることが難しくなります。

 

 


 

割れ跡が目立たなくするためには濃く色を付けなければならなくなり、かえってネック折れ修理を強調する事にもなります。

但し、見る人の主観が全てなので良し悪しではありません。

こちらのように色が明るいシースルーは割れ跡が目立ちますので、塗装修正する場合はどのような方向で修正するか、ご依頼人のイメージがあればご相談ください。

出来るかもしれませんし、出来ないかもしれませんが、出来る事は一所懸命がんばります。

 

 

ネック折れ修理(塗装修正無し) / YAMAHA FG-830


テープを巻いて止めています。

思わず巻いてしまったのかもしれません。


私が出来るだけ現状維持が出来れば幸いです。

と言っているからかもしれません。


こんなふうになっていれば接着部分が擦れずに維持できます。


あせって自分で接着されてしまうのが一番面倒になってしまうので、その状況のままが助かります。 

 

ただし、ラッカー塗装の場合は粘着テープで塗装が反応(溶けて)してしまいます。

くっ付けておく必要は無いので、他の方法でお願いいたします。

 

 


 


 


 

色が無いところは簡易的に筆で着色する事もありますが、かえってみっともなくなる事もあるので塗装修正しないならそのままの方が潔くてカッコいいです。

出来るだけ毎回言います。

タイトボンドでは補強無しでは持ちませんので、タイトボンドは使わず補強の要らない接着をします。

 

ネック折れ修理(塗装修正無し)/ Tokai Folk guitar

仕事柄、見慣れていると言えば見慣れていますが、普通ならば見慣れる事は無い光景でしょう。

大切にしているギターであればショックは、さぞかし大きかろうに。

このギターは昔トーカイ楽器が作っていたギターのようですがキャッツアイではなくて、それとは別のブランドのようです。

高価だから大切にするんじゃないんです。

ただ大切なんです。

 

 

破片の無い部分はエポキシパテで充填します。

色が抜けてしまったところは、茶色く塗れば多少でも見た目が良くなりそうですが、筆で塗ると返ってみっともなくなるのでこのままが良いです。

見た目を出来るだけきれいにする場合は、塗装修正しますが、今回は塗装修正無しのプランです。

塗装修正があっても無くても見た目以外の違いはありません。

 

 

 

当方のネック折れ修理は、補強の要らない接着をします。

ネック折れ修理は、タイトボンド等は使わずしっかりと強度のある接着剤を使用する事によって補強が無くても全く問題無く通常使用出来ます。

ネック折れ修理の見積もりは2通り、塗装修正をして出来るだけきれいに仕上げるか、塗装修正はせずに仕上げるか。

塗装修正が無ければコストを抑えた修理が出来ます。

 

補強が無い事で利点があります。

補強は接着力を補う事とその部分の強度を上げる事が目的になると思いますが、当方では通常以上の強度は不必要と考えています。

ギターが倒れたり、ぶつけたり、踏んづけたりした場合にネックは折れるのですが、その際いつものように折れてほしいのです。

補強がある為に複雑な折れ方になったり、そこが折れずにヒール(ネックの元の方)が折れてしまった場合はかえって面倒になる事があります。

 

ネック折れ修理で音質が変わってしまう事は無いと思いますが、理屈で考えればどの修理でも音の変化はあります。

その音の変化を聞き分ける人ならば、音は変わります。

心配されるのであれば補強をしない修理は、新しい材料を付け足しませんので音の変化は少ないと言えます。

 

ネック折れ修理 (塗装修正無し) / Gibson Explorer

 

このシリアルナンバーは研きの際に消えてしまうと思います。

 

 

やはり消えました。

昔、ヘッドを作り直した際にシリアルナンバーも同じく再現しようと似たような数字のゴム印を入手しまして、それが似て非なる感じが否め無いのですが出来上がってみると「こーだったかもしれない。」という雰囲気に見えたのを思い出します。

 

 

 

 

「ネック折れ修理例 増やし期間」をひとまずここまでにしてみます。

また通常の間隔で、ブログを更新していきたいと思います。

沢山、修理例が上がっていますので、見て頂ければ幸いです。

ネック折れ修理(塗装修正無し) / Gibson J-45


 


 


 

 


 


 


 

 

 


 

当方のネック折れ修理は、塗装修正をしないで仕上げるプランと、出来るだけきれいに仕上げるよう塗装修正をして仕上げるプラン、2通りです。

沢山見て頂くために、特に塗装修正無しプランは仕上がり具合の違いがいろいろありますので、ネック折れ修理例をペースアップして更新しています。

ネック折れ修理ブログでは現状、ビフォーアフターの簡素なものがほとんどですが、R3年7月以前のネック折れ修理ブログでは考え方や説明等、何か書いていると思います。

古い方が一所懸命書いていると思いますので、そちらもご覧いただければ幸いです。

 

 

ネック折れ修理(塗装修正無し)/ K.Yairi YD-88


 


 


 


 


 


 


 

「ネック折れ修理 ビフォーアフター修理例 増やし期間」が続いています。

メーカーやモデルの塗装の違い、修理歴の有無、シースルー、濃い色、塗りつぶし、等々

仕上がり具合がそれぞれ色々あります。

沢山比較して頂ければ幸いです。