スタッフの山口です。
今週で第五回となりました、Morris W-25のボディ破損修理。いよいよ納期も迫ってきた頃の様子です。
バインディングを新しくしたところはどうしても色が異なってしまうため、まずはバインディングを焼けたように色付けします。
スタッフの山口です。
今週で第五回となりました、Morris W-25のボディ破損修理。いよいよ納期も迫ってきた頃の様子です。
バインディングを新しくしたところはどうしても色が異なってしまうため、まずはバインディングを焼けたように色付けします。
粉だらけになるので人が少なくなった夜を見計らって、工房の外でひたすらゴシゴシ。昔のモーリスやヤマハの国産ギターは塗膜が薄いことが多々ありますが、剥がすときはポジティブ要素になります。ただ通常の修理の場合は塗膜が厚い方が助かります。
次回はとうとう塗装に移ります。そろそろ皆様の「またモーリスか、、」という声が聞こえてきそうですが、、
あと2週分は引っ張れると確信しておりますのでどうかお付き合いの程宜しくお願い申し上げます。
今回も最後までありがとうございました。
オーナー様より初めにお問い合わせをいただき「これは時間も費用もかかる修理です。何より修理代でこのモデルの元となっている本物のMartin D-28が新品で購入できる額です。それでも修理しますか?」との問いに「父から譲り受けた大切なギターですので構いません。修理をお願いします」とのこと。
そうとなれば腕まくりをしなければなりません。人から見れば安価なギターであっても、お客さまにとってプライスレスなものなのであれば当工房としてもプライスレスな仕事を。
2年という長い修理期間に気が変わってしまうかもしれないノリのお客様だったら断っていたかもしれません。楽器の原価を大幅に超える修理はお客様との信頼関係がないと難しいです。経営上、納品ができなければ大損害となるから。今回のお客様は小まめに連絡もつきましたし、何よりこのギターに対する並々ならぬ愛着が感じられましたのでお受け致しました。
こうして2年間の長い旅が始まりました。写真データも膨大で工程も多いので、何回かに分けてアップしていきたいと思います。今日はこの辺で。ありがとうございました。
プラスティックブリッジは60年代前半しか作られていませんので貴重といえば貴重ですが、何かしらの問題が多いためにGibson社も復活させないのではないかと思います。
なので割れたり変形していて演奏に問題がある場合は今回のような修理にならざるを得ません。もし今現在綺麗な状態もしくは演奏上問題ないのであれば保管状態に気をつけて、すなわち演奏していないときは弦を緩めてあげる事をお勧めします。しつこいようですが・・・( ´ ▽ ` )ノ
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
ようやくOM-42(CV.)の完成です。仕事の空いた時間に少しずつ進めておりましたので完成までなんと2年近くかかってしまいました。
完成してから思ったのはヘリンボーンにしたことでジョンメイヤーのシグネイチャーモデルのOM JMに似ているな、と。良く言えばですが縦ロゴだったりポジションマークやブリッジのインレイが入っている分少し豪華版な感じでしょうか。
音はアディロンダックのスキャロップドブレイシング、ちゃんとMartin、だと思います。工房に展示しておりますのでお越しの際はぜひ弾いてみていただければと思います。
買取価格と材料費、手間賃を計算しても販売価格ではペイできませんが、とても勉強になったので思い切って買い取って良かった!と思います。コンバージョン、世界に1本だけのOM-42と考えたら何だか達成感もあり、リペア学校を出ていない自分としては卒業作品みたいなギターです。
、、かといってまだまだ未熟な部分も多く、皆川ギター専門学校卒業には全く至りませんので、これからも日々精進して参る所存でございます。
番外編、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
トップ板がほぼほぼ完成しました。美しい、、と思い記念撮影。長くなってしまうので前編はここまでです。空いた時間を使って進めているということもあり、ここまでで半年以上経過しています。修理というより製作に近いですね!「修理は製作の逆の工程になることが多いので製作工程を知ることはとても大切」という師匠の言葉が印象に残っています。
後編では完成までを載せたいと思います。完成品はHPのメニュー→在庫販売から既にご覧いただけますが、、
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
ボディが剥がれますと、大なり小なりずれが生じております。
クランプをして接着しますが、ピタッととはなかなか元には戻りません。
接着されたとしても、そのままでは気持ちが悪いので段差は削って無くします。
削りますと色が変わりますので、修正して出来るだけ見た目が悪くならないようにします。
Ovationのバインディングには塗装が乗っておりませんので、汚れている事がほとんどです。
修正の際にバインディングにも触れますので、きれいになってしまう為バインディングも元の色の雰囲気に合わせます。
私は89年~2002年の前半までOvationの輸入代理店で修理や検品等をやらせてもらっていました。
独立後はOvationの修理はほぼゼロになり、もうOvationはやる事は無いんだろうな、と思っておりました。
その後、代理店が神田商会になりモリダイラになり、それにつれ徐々にOvationの修理が増えていき、今ではMartin Gibson のような頻度で依頼が来るようになってます。
長くやってますといろいろあるもんだとつくづく思います。
昔のOvationは懐かしさもあり修理依頼は嬉しいのですが…
電気周りの修理が…見える線が切れてる程度であれば何ともないですが、中身になるといかんともしがたいのが困ります。