本年もよろしくお願いいたします。
ブログに上げるものがいつも同じ内容ばかりで、書く事がもうないので同じことを何度も書いているかもしれませんが、そこはご了承くださいませ。
何を書いたら良いのか最近はホントにわからなくなっていますが、私のこの仕事へ携わる切っ掛けは、1987~1988年この頃にクロサワ楽器のお茶の水駅前店にアルバイトで雇ってもらった事です。
この頃のこのお店はアコースティックギターが中心で、それが今の私の仕事に繋がっています。
そこには、当時のクロサワの1番良いアコースティックギター(クラシックギター、フォークギター)が在庫されていたと思います。(新大久保店が出来るまで。)
そこには連日クラシックギターマニアのお金を持ってそうな、おじ様達がこぞって店長らとギター談議に花を咲かせておりました。
常連さん方から度々聞こえてきたのが、オールドギターの良し悪しについて。
製作されてから何年後位がピークで、何年後以降は落ちていく…そんな話。
パワーが無くなる。とか
100年で寿命だとか…
(ギターの歴史位だと思うんだが、材がどーのこーのだったような…記憶の遥か彼方)
そんなようなことを断片的に何度か聞く事がありました。
バイオリンってなんで寿命が長いのかなと?ふと思ったりしたことがあったのです。
バイオリンの寿命等聞いたことが無いし、バイオリンの100年物はまだオールド等とは呼ばれず、モダンと呼ばれてしまうそうなのですが、「なるほど。」
バイオリンはあの大きさに対してあの位の板の厚みがあるので強度も違い、楽器の成熟する時間も違うのかと自分なりに考えたりしました。
古くてどうしようもないバイオリンは一旦バラシて組み直すなんて事も聞いたことがありますので、だから永遠に寿命が来る事が無いのかと。
組み直せるんです。
アコースティックの弦楽器は接着でいろんなパーツが組み合わさって出来上がっています。
古くなり音が枯れる原因は、そこなんだと思っています。
接着剤のニカワがカスカスになってしまう物があります。
ギターは力木でバランスは取れているとは言え、あの板の厚みしか無く楽器はあの大きさがありますから、100年もしたらそれは枯れ具合は相当なものでしょう。
この仕事を始めた頃は、それが出来ればギターも寿命知らずになるなと考えたりしましたが、バイオリンの様には出来ないからギターはバイオリンのようには残って行かい結論なのか。・・・確かに。
おじ様達の100年寿命説はどっから来たのか、今考え始めてしまいました。
あの時のおじさん達の雑談に今、振り回されております。
そうなると100年物のギターなんてそれこそトーレスだったりは、かなり頑張って直しながらそこまで来たかと思いますので、寿命と言う表現を使う時期はもっと早いのかもしれません。
クラシックギター(スペイン式)はネックを外して直す事が出来ないので、弾き辛いギターはそのまま諦められて、弾き辛いまま音がどーのこーの、なのか・・・それならそれを寿命と言われるのは忍びない気がする。
今思えば、あの当時のクロサワに来てたクラシックギターマニアおじ様達の100年寿命説は、その常連さん達の話では無く、度々暇つぶしに来るあの声のでかい常務が言っていた事が「おじさん達談議」として私の中に残っていたのかなとも思ったりもします。
100年なんてどっから出して来たのだろうか、書きながら今思っていますが、きっとそれ位のギターを弾かれた経験がある方が言った事なのでしょう。
いずれにしよ、何年物だって枯れた音が良いし、その音が好きなら寿命などではないし、物足りなければそれを寿命と言う人もいる。
何につけ、言い切る事は出来ないのだと改めて思うのでありました。
年初めから画像とは関係のない話になってしまい、取り留めのない感じになってしまいました…。
こんな感じですが、本年もよろしくお願いいたします。