修理実績
ネックヒール隙間修理(リセット) / Tacoma
タコマのヒールはホゾの無いデザインなので隙間が出来た場合は、その隙間からボルトは見えますが他は隙間のはずです。
ですが上の画像では、隙間からダブテールか何か付いてる様に見えます。
最初のヒールキャップの画像では、真ん中に何かが噛んでいるのが確認出来ます。
ボディ割れ / Guild F-50R
老舗メーカーの定番モデルでは、ラッカー塗装が施されている場合が多いでのですが、これらのモデルに作業場施すマスキングテープは1日の塗装工程が終わった時点で、出来るだけ剥がして、再度、翌作業日にマスキングします。
全部が全部ではありませんが、ものによっては数十分~半日マスキングテープ貼ってるだけで、その部分が変質してしまう事があります。
ウレタン塗装は、完全に硬化しますが、ラッカーの場合は極端に言いますと、何年経っても固まらない塗装と言う感じです。
バインディング剥がれ / Guild
バインディング剥がれと聞いて先ずマーチン以外想像しませんが、そうは言っても同じような素材で、同じ様な作り方をしている訳ですから、他のメーカーでも同じようなトラブルは生じます。
大体は、セルが縮んで引っ張られるウエスト部分周辺がはがれていることが多いのですが、こちらは派手にはがれています。
そのままはがれている部分だけ貼れる場合もありますが、縮みが大きい場合は端まで一旦はがして、元の部分から詰めて貼り直します。その場合は白黒のトリムもバインディングと分けないと辻褄が合わなくなります。こちらのギターは言わずもがなです。
詰めて長さが足りなくなった部分は、新しい材料を足します。
古い接着材は出来るだけ取り除いてから貼ります。
無くなってしまってる部分や、長さが足りなくなった部分は新しく足します。
トリムも同じ様に縮んでいますが、新しい材料を足す部分はバインディングの位置とは異なる場合が多いです。
はがれたら貼り直せば良いのですが、大概は剥がれた原因を修正して貼り直さなければ意味の無い修理になってしまいます。
ボディ割れ修理(塗装修正なし) / Takamine TDP400sp-K3
ネックリセット / Martin D-18V
この見えているサドルの部分が全ての高さではなく、下に溝が掘り込んであるので実際にはもっと深く入っています。
ですので以前見た、新品状態の時に笑っちゃう位サドルが出ていても強度は確保出来ているのだと思います。
だからと言ってあんなに出したら、カッチョ悪いのでリクエストが無ければやりませんが、いつもよりちょっと高めなのは、近い将来リフレットした時、今より少しサドルを削らなければならないからです。
(当方のネックリセットでは、リフレットはやる場合と必要なければやらない場合があり、必ずセットになるものではありません。)
リフレットする際、指板は調整(修正)をして、新しいフレットを打ちますが、物によって弦高が上がったり下がったり、変わらなかったりと区々です。
こちらの固体は、そういった予想が立つ事とブリッジの構造上高くしても良い強度があります。
ネック折れ修理(塗装修正なし)+ペグみがき/ Gibson EB-3
ネックリセット+リフレット / Martin O-15
折角良い仕事なのに「残念です。」と書いてありまして、私もこの「残念」の文字にすごく落ち込みました。
電池バックがボディの中で力木に当たって、きっと力木がはがれているかも、とも書いてありましたがそこは心配せずとも、そんな思いにさせちゃったんだと思うと申し訳ないです。
ネックリセット+リフレット / Gibson J-45 70’s
焼けてしまう事はそれ程多くはありませんが、とても古い物の塗装では蒸気で一瞬で白くなってしまう物もあり、そうなると焼けてしまうのも早いです。
ある程度仕方の無い部分もありますが、蒸気は出来るだけ「シューシュー」やらず最小限に止めます。
シューシューしている時は、ボディが濡れたままにならないよう拭き取り続けて、塗装が焼けないよう速やかにネックを抜きます。
塗面が熱を持たないように、口で「ふっー!」したりもします。
それでも焼けてしまう事はありますので、Martin 以外では塗装の修正をする事も考慮して作業します。
(Martinの場合、塗装が焼けた例はありません。)
ブリッヂ直し+ネックリセット+リフレット / Ovation 1881-5
「ん?」と言うような雰囲気。
弦高を下げたくて、ピックアップを1番下まで下げても足りず、サドルの山を低くしたくてピックアップを自作、そしたら弦がブリッヂに当たっちゃうから、削っちゃった。
と言う事です。
このような場合は大体、ピックアップサドルの山を削られちゃっている事が多いですが、この方は純正パーツ温存でピックアップ自作。
このブリッヂの削られている部分を元に戻して、元のピックアップを使います。
当然ネックの角度が酷く狂っているので、リセットして、リフレットします。

アダマスのリフレットは、指板エンドがフローティングしている上に、トップが非常に薄い為、通常通りにフレットは打てませんので、フェンダーのネックの様にリフレットしてから、ネックリセット出来ればその方がやりやすいです。