スタッフブログ

ネックリセット / Gibson J-45

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Gibson J-45のネックリセットをいたします。

Gibsonの場合、Martinと比べると、ネック外しはとても大変です。

ヒールが太いと言う理由だけではなく、木工の精度もGibsonの方が優れていると言う証です。

その為外す際、ヒールやヒール周りの塗装が痛みますので塗装修正も込みで修理は考えます。

うまくいけば、Martinのように塗装修正無しでもいける事もあります。

 

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塗膜が厚い場合は塗装が欠けやすい事や角度を直す際、ヒールを削りますので、山の裾部分が多少細くなり、やはり塗装が必要になることが多いです。

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ヒールを削って細くなると、以前の塗装が乗っていない接着部分が多目に出てしまった場合に塗装が必要になります。

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エレキ等では、修理暦の無いオールドギターもありますが、アコギの場合は、何かしら修理暦はあります。

エレキの場合ほぼネジ止めで出来ているのに対して、アコースティックの場合は、ほぼ接着で出来ている事の差だと思います。

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いずれにせよ、楽器は修理しながら使っていく事によって良い楽器になって行く事は間違いないです。

 

弦落ち、引っかかり(フレット交換) / Gibson ES-355(Lucille)

リフレット

Gibson エレキのリフレットです。

いろいろな理由からリフレットしなければならない事がありますが、こちらの場合、フレットとフレットバインディングの隙間に弦が引っかかってしまうと言う事です。

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セルは時間が経つと痩せてしまいますので、このような事はよくあります。

隙間に詰め物をして引っかからないようにも出来ますが、そこはオーナーさんの考えで対処がかわります。

フレットが大分内側から斜めに落としてありますので、いずれにしても弾き難かったのではないかと想像します。

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隙間に引っかかるか否は別に、リフレットの際は基本的には、オーバーバインディングになります。

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フレットエッジは触ってスライドして痛くないように、丸く処理します。

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ナットも基本、作り直します。

 

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ストレスが減りますと、プレーも確実に向上いたします。

※フレットバインディング・・・フレットの延長部がフレットのように出ている。

※オーバーバインディング・・・フレットがバインディングに乗っている。

 

「リフレット(フレット交換)が必要になる場合」

フレットが弦の摩擦でかなり減ってしまった場合、フレットが低く弾きにくい場合、フレットはまだ使えるが指板(ネック)の反りや歪みを修正する場合、等が主ケースですが、他にネックや指板を外した場合、指板を修正しなければならない事もあります。

 

ネック折れ修理 / Gibson LP

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Gibsonのようにヘッドに角度があるネックの場合、倒したりしてしまうとネックが折れます。

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特にエレキは重量がありますので、修理依頼の割合としては大変多いです。

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このように、付き板だけでも繋がっていてくれると助かります。

ヘッドが分離してしまうと多少面倒になります。

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当方のネック折れ修理は、過度な補強はせずに折れた所は折れない修理をします。

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塗装修正はまちまちですが、このようにシースルーの場合はいつも難しいです。

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正面も平らにして、色をつけます。

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黒のように塗りつぶしは、シースルーと比較すると割りと合わせやすです。(色によります。)

当方のネック折れ修理の、折れている段階の画像は、ペグが外されていますが、いつも始めてから画像を撮る気になる為、すでに作業途中の為です。

ネック折れのページ

力木(ブレーシング)はがれ

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これは何をやっているかと言いますと、力木(ブレーシング)の剥がれを直しているところです。

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ボディの表と裏から挟んでいます。

 

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順番から言うと、中側から圧着させるジャッキが先で、その後ボディ中心側への圧力を外側から掛けます。

同じ力木に2本ジャッキを立ててしまうと隣のジャッキの圧を弱めてしまうので、中と外から掛けて互いの圧力を補います。

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接着剤はタイトボンド、絞った布で拭き取りますが、染みが濃く残る事がありますので、そこは接着後サンドペーパーを掛けて目立たなくします。

力木はがれのチェックは、ボディをタッピング(ドアをノックする感じ)して確認しますが、なかなか音を聞き分け難い事もあり、別の修理以外の事として見つかる事が非常に多いです。

ボディ割れ / Maui Music con

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ウクレレを落としてしまったそうです。

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ウクレレの落下による破損は、割と頻繁に修理に持ち込まれます。

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1部だけではなく、長く割れてしまいました。

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長くラインで割れている場合、接着の際に出来るだけ段差がつかないように平らになるように接着します。

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ギザギザに割れた部分は、大分跡は残るかと予想しましたが、思いの外きれいに出来ました。

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長く割れた部分も段差無く接着できました。

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この程度の割れ修理でしたので、音にも影響なく一安心です。

 

ボディ割れ修理 / Cole Clark FL2A

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ジャック部からボディが割れてしまいました。

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裏から補強が入っていますが、エンドピンジャックほど強くはありません。

下の画像で確認できるように、エンドピンジャック部には、厚みや大きさはまちまちですがエンドブロックがついています。

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茶色いボディは、割りときれいになります。

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フラッシュあり。

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中の補強部は作り直し、細かくなって無くなってしまった部分はエポキシパテで補充。

エンドブロック部はある程度の厚みがあるのが確認できます。

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他のページにもボディ割れの記事がありますので、よろしければそちらも見てみてください。

ボディ割れ修理のページへ

 

リフレット / Gibson SG

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Gibso SG のリフレット(指板修正、フレット交換、ナット交換)をします。

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フレットもぺたんこ、指板もねじれています。

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フレットは、Dunlop 6105

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フレットに高さが出来、弾き心地も大分変わりました。

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ナットも新しいフレットに合わせて作り直します。

音詰まりも解消して、気持ちよく弾けます。

フレットがしっかり立っていると、チョーキングやビブラートが楽です。

ピックアップ取り付け / Martin 00-18v

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LR.Baggsのコントロールはココに付きます。

メーカーやモデルによって、着く位置が多少前後します。

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エンドピンジャックのキャップは、ジャックと面位置か少しジャックが出ている位が良いのですが、エンドブロックが厚目の場合、面位置にならないこともあります。(もう少し出したいのですが、これでいっぱい。)

ジャックは緩まないようにしっかり締めこみます。

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サドルの両サイドは通常四角く仕上げますが、こちらのモデルは丸なので、まるく。

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ピックアップの取り付けは、出音のバランスが良ければそれで良いのですが、弾き心地が悪くなっては意味ないですし、ジャックの事や、配線の取り回しのことや、こだわると色々と面倒な作業ではあります。

(Martin  00-18)ブリッジ修理 → ネックリセット → ピックアップ取り付け 

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ネックリセット / Martin oo-18v

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ネックを外す際に現在のMartinは、トップに空けられたアジャストロッドの溝から蒸気がボディの中にも出てきてしまうので、中が濡れないようにしないといけません。

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現在のMartinは、ダブテールジョイントのネックでも、ヒール側にはボルトの受けがあります。

 

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どんな上位機種のダブテールジョイントでも何故かヒールにボルトの受けがあります。

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ヒールもきれいに削れました。

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反対側も同じく。

(Martin  oo-18v)ブリッジ修理 → ネックリセット → ピックアップ取り付け

ブリッジ修理 /Martin oo-18v

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ブリッジを慎重に剥がして貼り直します。

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剥がす前に撮れば良かったのですが、ブリッジは反りながら、はがれていきます。

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底面を削って平らにします。

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左の画像では、反っている部分が浮いているのが分かります。

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左下側は反りが強く、このままでは削りすぎてしまうので、エボニーの粉を足して調整します。

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色が違う部分が足した所です。

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ボディ側も調整します。

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修理者によると思いますが、反っている上側は無駄に削らず、そのままです。

ピックアップ取り付け予定につき、現状の溝は使えない為、一旦埋めます。

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このピックアップとサドルが入る溝は、精度が悪い場合、いくらサドルの精度を上げても、出音のバランスが取れ無い為、このように直します。

 

こちらのギターは、ブリッジの修理、ネックのリセット、ピックアップの取り付けとつづきます。