基本調整

ギターの基本調整

1 ネック調整

 基本調整ではネック→ナット→サドル(弦高)の順番で調整して行きます。
決まった順番はありませんが、これが一番無駄が無いです。

ネック調整01

STEP 01

ネックの反りを確認します。
基本はチューニングした状態。
1弦側、そして6弦側も。

ネック調整02

STEP 02

弦を使った確認の仕方もあります。
弦を張った状態で、1フレットもしくは2フレットを押さえ・・・

ネック調整03

STEP 03

ネックのジョイント部(この場合12フレット)を押さえ、
弦の中心辺りのすき間で反りを確認できます。

ネック調整04

STEP 04

多少リリーフ(軽く反らして逃がす)するのが基本ですが、
真っ直ぐにしてビリ付かなければその方が良いです。

ネック調整05

STEP 05

(リリーフが無い方が演奏性は良いはず)?

分かりづらいので、スケールを当てて見たのですが、分かるでしょうか?

こんな分かりづらいギターしかなくて申し訳ないです。

ネック調整06

STEP 06

フレットが減っている事とザラザラしている事で、
チョーキングの際音が詰まってしまい、伸びもありません。

ネック調整07

STEP 07

サウンドホールとは逆にヘッド側から調整するタイプもあります。
レンチは右側か左側の二種類が一般的です。
ヘッド側も回す方向は同じ。どの場合もレンチはサイズの合ったもので、奥までしっかり差し込んで下さい。
中途半端にして回すとナットをなめて、
恐怖のつるつるナットが出ますよ~

ネック調整08

STEP 08

ヘッド側はここ

 

3 サドル調整(弦高調整)

サドル調整(弦高調整)01

STEP 01

チューニングして弦高を測ります。
12フレットの頂上と弦の下。

サドル調整(弦高調整)02

STEP 02

1弦と6弦の弦高を測ります。

サドル調整(弦高調整)03

STEP 03

きつくて抜けにくい時はしっかりつかめるもので、軽くつかんで引き抜きます。強く握ると割れてしまいます。
接着してある場合もあるので注意!

サドル調整(弦高調整)04

STEP 04

サドルの高さは弦高の二倍なので、0.5mm下げたい時は1mm。
1mm下げたい時は2mm削ります。

サドル調整(弦高調整)05

STEP 05

指板のアールとサドルのアールが合っていればサドルの底面をこのように。

アールが合っていなければアールを合わせながら弦高を調整します。

※(ロングサドルの場合、底は削らず必ずアール側を削ります。)

サドル調整(弦高調整)06

STEP 06

1弦約2mmちょうど良いです。
あと0.1~0.2mm下げても良いです。

original8_img021

 

6弦2.5mm強ちょうど良いです。
弦高は低ければ弾きやすいですが、あまり低すぎると音に張りが無くなってしまいます。

基本調整はここまで。

サドル調整(弦高調整)08

STEP 07

次は磨いて弦を張ります。

スチールウールでフレットを磨きますが、指板の木目に逆らって磨くのでマスキングテープを貼ります。(スチールウールはボンスター)

サドル調整(弦高調整)09

 

指板の汚れも落としたい時は木目に沿ってフレットと一緒に磨いてしまいましょう。
マグネティックのP・Uが付いている場合は注意!鉄粉が付かないように。 (メイプル指板は不可)

サドル調整(弦高調整)10

STEP 08

指板とフレットがきれいになったらオイルを塗っておきましょう。
オイルも一応水分なので奥までしみ込むほど塗らないように、表面が保護されれば良いのです。
乾いたらまた塗ればよいのです。
余分なオイルは最後に乾拭きしてふき取りましょう。

ボディもきれいに磨いたら

サドル調整(弦高調整)11

STEP 09

弦を張ります。

このギター位サドルに余裕があればそれほど気にしなくても良いのですが、サドルをギリギリまで下げている場合などは、この弦の太い部分がサドルに乗ってしまって 弦高が高くなってしまう事があります。

その場合太い部分がサドルに乗らないように、この方向に曲げておきましょう。

サドル調整(弦高調整)12

STEP 10

スロテッドヘッド、ソリッドヘッド双方きれいに巻けていれば良いです。

こちらの方が分かりやすいのでギターチェンジ!
巻数は多すぎず、少なすぎず。
これもう一巻しても良いですね。
(巻数はギターによってそれぞれです。)
きれいに巻かれた弦は切れにくくしたり、チューニングの安定にも影響します。

サドル調整(弦高調整)13

STEP 11

弦は緩めるか否か、良く聞きますが、緩めて下さい。
2回転?いいえ、もっと緩めてもいいっすよ!
張りっぱなしでネックやボディ、いろいろおかしくなる事はあっても、緩めて置いておかしくなる事は無いです!
あっても逆反り。
(しかも、永くほっといて)

 

 

 多少失敗してもこれでギターへの愛着もまた一入でしょう!

気をつけましょう!

※たまにインターネット上や紙媒体でも間違っていたり、いい加減な情報もあります。
なぜこんな事言っているかと言うと、ちょっと見てしまいました。
正しい事も書きながら、突然「暑くても、のどが渇いても、バテテしまいますから練習が終わるまで、
絶対に水は飲まないようにしましょう。」 これくらいの事が書いてあります。
昔の某大手メーカーが付けていた取り説的なものが一番スゴイので、信じ込んでいる方は
一度考えをリセットしても良いかもしれませんね。